「父親に恨みなんてない。だって最初から期待していなかったから。」
母親のことはよく思い出してはつらい思いをしているけれど、父親のことは思い出さないから、自分は何の感情も持っていないと思っていた。父親がクズ過ぎて、最初から期待していなかったのかなと思った。
けどそんなことなかったかもしれない。ただ、父親からは目をそらしていただけかもしれない。
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普段父親を思い出すことはなかったのは、父親を記憶から完全に消していたからだ。だけど、父親から死をほのめかすようなメールが来たとき、誕生日に幸せを願っているというメールが送られてきたとき、どうでもいい雑談のようなメールが届いたとき、どうしようもなくムカついた。暴れたくなった。ものを投げたくなった。それらの感情を抑えて、無関係を装って事務的に返事をして、忘れたフリをしていたけれど、あのとき確かに私は怒っていた。
暴言を吐いてやりたくなった。お前のしたこと、お前の気持ち悪さ、全部知ってると父親に怒鳴りたかった。そんなことを言ったって意味はないし、頭のおかしい父親とは関わらないのが自分にとって一番良い選択だとわかっていたから実際には何も言わなかったけれど。
やっぱり憎んでいたんじゃないかと思う。
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じゃあ母親に対してはどうだったんだろう?なんで父親と同じように目を逸らせなくて、未だに思い出してはイライラしているんだろう。
母と父の違いはなんだろう。
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